2023.10.14
私はある日、いつもの様に母にお金が無い。支払う携帯代も無いし、ご飯が食べられない。どうしよう。と言われて蕎麦屋の店長をしていた男性に電話を掛けた。
「言いにくい話しなんだけれど、来月、必ず返すからお金を貸してくれない❓」
と言うと母は手で6万の数字を出したから
「6万円なんだけど」
と言うとその男性も察したらしく
「ピカちゃん(私はそう呼ばれていた)本当はいくらなの❓」
と言われて正直に携帯代にこれくらい必要なのだけど、そのお金を借りて支払うと、母も私も今日から食いっぱぐれてしまうと伝えた。
「分かった。今からピカちゃんの家に行くね」
と言って、その男性と奥様が両手に抱え切れない程の食料品を抱えて、私に
「これ、携帯代。これだけ来月返して。貰いに来るから、ビール買って来たから一緒に呑もう❗食料品は返さなくて良いから。これだけあれば10日は持つでしょう❓」
と、言ってくれて、ゲコだった母は私達の宴会にニコニコしながら見ていて
「ピカちゃんの未来にかんぱ~い❗」
と、その男性と奥様と私とで、楽しいひとときを過ごした。
ビールまで気を遣って買って来てくれる。それも貸してやったぞという態度ではなく私の負担を軽くして下さった。
本来なら、借りた私が返しに行くべきところを車が無いのを知っていて、後日、お金を受け取りに来て下さった。
その方は42歳の若さでお亡くなりになったが今でも感謝している。
コメントを残す