しんちゃん

2022.10.14

 今、学校の制服がジェンダーレス化していると、記事を読んだ。

 私はもっと、早くにそういう時代が来て欲しかった。

 同い年のしんちゃんが、セーラー服を着たくないという理由で、登校拒否をしていた。

 スカートが嫌だと言う。

私も決まりきったのは嫌だったし、冬の制服はスカートは寒い。

 身体を冷やしてはいけないと言いながら、スカートを履けと言う矛盾。

 しんちゃんはいつも、ジーパンだった。それも、穴あきのを。

 胸が目立つのが、嫌でさらしを巻いていた。痩せていたから、初めて会った人は男の子か女の子か、疑問に思う程に。

 しかし、きちんと彼氏もいたし、ノーマルなタイプだと思う。

 私はしんちゃんのお姉さんに会った時、その理由が何となく分かった。

 お姉さんが美人だった。

しんちゃんが、女の子のままならば、お姉さんと比較されてしまうから、それをカムフラージュする為に男の子っぽくしていたのだろう。

 中学は試験の時だけで、高校も私立の校則の厳しい、制服の学校に受かったから、行きたくないと、中退してしまった。

 制服でも、せめて、女子も、ズボンがOKならば、中退する事はなかったし、楽しい学生生活を送れたかも知れない。

 女子はスカートを履きなさいという、日本の学校はどこかおかしいと感じていた。

 私服ならば色々お金が掛かると言うならば、制服とどちらでも良いにすればいい。

 学校は人類を統一させようとする、社会の現れではないだろうか?

 スカートを履きたい男性もいるし、化粧をしたい人もいる。

 人と違う事をする人間は排除するという、日本の偏った考え方が、個性的な人々を潰しているのだ。

 しんちゃんも、学校に通えていたら、今頃、凄い仕事をしていたのかも知れない。

 学歴が無いばかりに、不本意な仕事しか就けないでいるのは日本は宝をみすみす失っているようなものだ。

 今、制服は女子も男子もスカートとズボンとどちらを選んでも良くなっているそうだ。

 もう少し早くにそうなって欲しかった。

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