雪国

2023.2.12

 カクテルに雪国というのがある。

 私が一番好きなカクテルである。

 ウォッカベースだが、グラスにグラニュー糖を付けるので、お酒が弱い方や女性にも好まれている。

 私が雪国と出会ったのはウェイトレスをしていた頃、冬場の夜は割合にお客様が空くので、バーにしようとの考案で、カクテルを何種類か出す事になった。

 シェイカーを家に持って帰って振り方の練習をした。

 カウンターの先輩はいい加減に作っていたが、私はお客様に出すのだから、真剣に練習した。

 ワインの勉強会にも、自腹で払って学んだ。

 雪国は振ることに寄ってライムのグリーン色がホワイトになり、しばらくするとまた、グリーン色に戻るという、なんともロマンチックなカクテルである。

 山形の喫茶店が発祥した。

 カクテルグラスにレモンの汁を付けてグラニュー糖をまぶすのである。

 本当はいけないが、練習に作った雪国を高校生のバイトの男の子に飲んでもらい

「旨い❗」

と言ってもらったりした。

 シェイカーの音で、バーテンダーが上手いかどうかが解る様になった。

 だから、私みたいな女を気安くバーに連れて行かない方が良い。

ウンチク垂れる女は嫌だろうから・・・・・・。

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