介護中の私の失敗

2023.3.27

 5年位、認知症の母の介護をしていた。

 母のケアマネージャーさんが私の負担を軽くしようと、ショートステイを母にさせた。

 その夜、暫しの晩酌を自分で作った焼き鳥でしていた。

TVを付けていたが、お手洗いに行きたくなり、ソファーから立ち上がろうとするも力が入らない。

 這いつくばって何とか部屋に行くも、動けず。

 「しまった❗携帯をリビングに置いて来てしまった❗」

まだ、秋田の4月は寒い。

ベッドから毛布を引っ張り、近くにあったヒーターを付けた。

 意識はあるが身体が動かない。

 汚い話しだが、尿はそのまま垂れ流しだ。

 運良く24時間付いているチャンネルだったので、今が何時か分かった。

 大声をあげて助けを呼ぼうとも考えたが、次の日の午後2時に母が帰って来る。その時にケアマネージャーさんに家の鍵を開けて貰おうと、待った。

 そして、ピンポンがなり、大声で意識はあるが身体が動かないと伝えた。

 住宅の会長を呼んでくれて、私の主治医のJ先生の声がした。

「私が許可します」

と、鍵を開けるのを責任者になってくれたのだ。

 ケアマネージャーさんが入って来て、応援の電話で二人のケアマネージャーさんが来て、私をベッドに運んで、冷蔵庫に入っていたお弁当を置いて行ってくれた。

 次の日にケアマネージャーさんが来て、J先生の病院まで連れて行ってくれた。

 採血の結果が出るまで、点滴を打っていた。

 看護師さんが

「言えないよ~。そんな事・・・・・・」

と声が聞こえる。どうやら、重症の様だ。

 J先生が入って来て

「骨が溶けて血液に流れているから、今、病院探しているから、そのまま入院ね」

と言われ、車椅子で病院のスタッフの方が

「揺れますけど、我慢して下さいね」

と、総合病院まで、乗せてくれた。

 丸二日寝ていなかったので、病院に着いた頃には意識が朦朧としていた。

 入院するので保証人は❓と訊かれたが、あいにく母は認知症で、家族は居ないし、頼りになる親戚もいない。私は

「おりません」

と困り顔の看護師さん達に伝えた。

 入院するにも保証人が必要になる。独り身は大変である。

 気付いたら手術台に居た。

股にコイルを入れているが痛みは無い。しかし、電気が身体中に回る時、心臓が破裂しそうな苦しさを感じた。

 終わって、ICUに入れられた。

 ICUだから、朝も真夜中も無い。患者の呻き声が響いているし、処置するスタッフの声も響いている。

 たこつぼ型心筋症と横紋筋融解と、たった1日で床擦れが出来てしまった。

 医者に

「もう少し、太ってくれたらなぁ~」

と言われる始末。

 考えてみたら、母の介護で母にだけ食べさせる事を考えて、私自身は安定剤と焼き鳥とビールの生活。

 しかし、私が入院した次の日に母が骨折したと聞いて、一週間早く退院して、医者を困らせた。

 前に9日間ベッドに寝ていたら、歩けなかった事があり、病院で早めにリハビリをしてもらったがまだフラフラである。

 介護する方は共倒れにならないように、自分の身体をまず優先する事に気を遣って貰いたい。

“介護中の私の失敗”. への2件のフィードバック

  1. 菅野茂 のアバター
    菅野茂

    何か酷いなあー。骨が溶けるってどんな病気?共倒れ確実じゃん。それにしてもビール多いこと。

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    1. NONSAN のアバター

      横紋筋融解と、言います。
      たこつぼ型心筋症はストレスでなったようです。
      1日床に寝ていたら、床擦れになりました。
      安定剤とアルコールが良くなかったみたいです。
      入院中段薬をしたのですが、幻聴が聞こえました、笑。

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