妄想フィアンセ Vol.3

2023.4.1

 俊彦の反応に気まずい顔をしている調理師達。

 思った事を臆せずに言ってしまう俊彦もちょっと困り者だ。

 私は俊彦をジーっと見つめた。俊彦は

「分かってるよ❗奢るから、好きなだけ食べろよ」

に私は

「身体で返すから」

と、ウインクした。

「いらないっつーの❗今日は執筆活動だから、忙しいんだ」

と、Macを開いて見せた。

「次の小説だね。呑んで大丈夫なの❓」

「うん。まだ、一行も出来てないんだ。一杯位じゃ酔わないよ。それにノンちゃんに手出したら、それこそ大変な事になる。天国のお父さん、お母さんに示しがつかない。ノンちゃんは関口さんに気に入られているんだぜ❗俺の顔見る度、のぞ美さんは❓のぞ美さんは❓って、俺はノンちゃんの付き人か⁉️」

関口 登はアルフィーの会社の社長である。

「オマケに桜井も坂崎も、ノンちゃんいつ来るの❓って俺はノンちゃんの何なのさ❓って自分で突っ込み入れたくなったよ。俺たちが付き合うには会社の承認が必要みたいだな」

 あっちゃんもTAKUROも先程の勢いは何処へやら、俊彦の声ばかりが響いている。俊彦は

「櫻井君って言ったっけ❓ノンちゃん、君の事が好きなんだよ。握手してやってくんないかなぁ~」

にあっちゃんは

「構いませんよ。のぞ美さん、どうも、櫻井です」

に私は緊張して手を出した。

「YOSHIKIから聞いてる。君、お酒強いんだって❓ノンちゃんと呑んだらどっちが強いかな❓」

「それはあっちゃんの方でしょ」

「それにしても、GLAYには倍返しされたよなぁ。俺たち10万人集めたのに、君たち20万人だもんなぁ」

にTAKUROは恐縮しながら

「いえいえ、アルフィーさんが先になさって下さったお陰で、僕らがやれたのです」

の、俊彦の倍返しに私は笑った。

 1986年にアルフィーが10万人を東京のゴミ埋め立て地で集めた後にGLAYが20万人集めてしまったのだ。因みにTOKYO BAY AREAという言葉を作ったのは俊彦である。

 越されても、笑いに変える所がアルフィーの凄いところである。

      ・・・・・・続く

 

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