2023.4.2
「俊彦が普通の人だったらな」
と、私は呟いた。
「アルフィーの高見沢じゃ、駄目だって言うのか❓」
「私は俊彦本人が好きなの。アルフィーだから、ミュージシャンだから、小説家だから、好きな訳じゃないし、不安になる」
と、私は言葉を濁した。
「俺はノンちゃんが好きだし、好きって言ってるのに、ノンちゃんは俺の事、本当に好き⁉️」
と、俊彦は声が大きくなった。
「♪好きだと言ってるじゃないの、ホッホッー♪」
「ふざけんなよ❗俺の事好き⁉️」
に私は
「逢った時に好きって言ったでしょ⁉️」
「そん時だけな。後は俺が好きって言っているのに、ノンちゃん、笑って誤魔化すだけ・・・・・・」
俊彦はフォークをパスタに絡めながら、見つめた。
「ノンちゃん。信じてもらわないとやって行けないよ。秋田にノンちゃん暮らしていて、俺、今年で69じゃん。もし、ノンちゃんが10代の男の子、アパートに入れていたりしても、185cmあって、イケメンで、会社の御曹司だったら、俺、勝ち目ないじゃん。でも、俺はノンちゃんを信じるしかないんだよ。今だって櫻井君に握手してくれって言ったけど、本当はそんな余裕なんかない。取られるんじゃないのかって、不安なんだよ。でも、信じるしかない」
俊彦はフォークを置いて、私を見つめた。
「ノンちゃんだって、BTSとか、Sexy Zoneみたいな男の子にカッコいいねって言うじゃん❗まさか、不細工ねなんて言わないじゃん❗それに対して俺がイチイチ腹を立ててたら、嫌になるじゃん❗それと同じ事だよ‼️」
と、俊彦はビールを飲み干した。私はうつむいたままである。俊彦の言った通りだ。BTSをカッコいいと言っても、好きなのは俊彦に代わりない。
好きとカッコいいは別の話しである。
「ノンちゃんさぁー、適度な嫉妬は刺激になるけど、あんまりし過ぎると苦しくなるぜ。お互いに。もっと俺を信じてくれなくちゃ。そんなに俺の事信じられないの❓」
俊彦の言う通りである。
・・・・・・続く
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