2023.4.7
4月7日。あいにくの雨降りだ。13時50分にピンポンが鳴った。4回である。俊彦だ。4回鳴らすと二人で決めていた。
私は鍵を開けて俊彦に抱きついた。俊彦は
「ちょっと、待て❗」
と、慌てていた。
「訪問看護師さんもヘルパーさんもいないから」
に俊彦は
「3時に行くんだろ❓」
と言った。
「少し、休んで行って。疲れたでしょ⁉️コーヒー入れるね」
俊彦は靴を脱いで入った。
私はお湯を沸かして、インスタントコーヒーを入れた。
そして、思い付いた様に
「私、俊彦の小説好きよ。だって、女性が自由なんだもの」
と、カフェ・オレを飲みながら言った。俊彦は
「だって、俺たち男よりも女性の方がずっと進んでいたからな。教わる事ばっかだったよ。それに、勇気も女性の方があるし、そりゃ、男が女性を守らなくっちゃいけないとは思うよ。でも、女性に敵わんからな~」
と、俊彦は唸った。私は
「煙草吸っていい❓」
と訊いた。
「どうぞ~」
と、俊彦は言った。私は窓を開けて、メビウスのオリジナルロングに火を付けた。
吐いた煙を窓に向かって気にしながら、吸う。
俊彦は禁煙してから、35年になるし、喉をケアしているから、私なりの精一杯の努力である。
「止めないとね」
と、私は言った。
「桜井みたいに、禁煙して、ストレスぶつけられるより、吸っていた方がいいよ」
と、俊彦は笑った。
タクシーがpm3時に着いた。
さぁ、これから、俊彦とJ先生の男の話し合いである。
・・・・・・続く
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