妄想フィアンセ Vol.22

2023.4.10

 「もう、9時だ。俊彦、寝なくちゃ」

俊彦は時計を見て

「まだ、早いだろう。けど、ノンちゃん疲れたなら、帰ろう」

「今度は私が奢るね❗」

「いいって。生活大変なんだろう❓」

私は会計の紙を持って

「俊彦のCDも、ライブのチケットも買ってあげてるのは私なんですけど」

に、俊彦は口を尖らせて

「ご馳走になります❗」

「おりこうさん❗」

と言って店を出てアパートへ戻った。

 二人、真夜中まで、語り合った。俊彦は織田信長やゴジラやスラムダンクの話しをしながら、ピグモン等のフィギュアを置いて、私の部屋がたちまち俊彦の部屋になった。

 今までは私が聞き上手だと思っていたが、二人だと、ツーと言えばカーと返すように話しが弾んだ。

 俊彦はオタク気質があり、今までは自分が話すと女性に引かれたらしい。しかし、私は楽しかった。

      ・・・・・・続く

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