2023.4.11
私は先程聞いた俊彦の声で不安な夜を眠る事が出来た。
ストーカーした男の子が亡くなったと警察から電話が来て以来、電気かTVを付けなくては眠れなくなっていた。
しかし、俊彦は私に気を遣いすぎだ。
今日もライブで疲れているだろうに、私に電話を掛けて来るし、私の懐事情も慮ってくれる。私は何も出来ないのに苛立った。
お金も稼げないし、料理も作ってあげないし、何が俊彦にとって私と付き合うのにメリットがあるのだろうか。
私は自分の事しか考えていないのだろうか❓
私は自分の人生と俊彦への愛を天秤に掛けた。しかし、答えは見つからない。
黙って俊彦の胸に飛び込んで結婚すれば良いのに、もう一人の私が躊躇っていた。
父、一美と、母、陽子の写真に向かって
「どうしたらいい❓」
と、私は呟いた。
・・・・・・続く
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