妄想フィアンセ Vol.31

2023.4.14

 15日は静岡で、ライブだった。私は新幹線を乗り継ぎ向かった。

 何年振りの新幹線だろう❓

旅は久しぶりで、病気持ちの私には身体に負担が掛かるがアルフィーのライブを観れるのと、俊彦に逢えるので、心はウキウキとドキドキが入り交じっていた。

 静岡駅に着くと、マネージャーの棚瀬が車で迎えに来てくれていた。

「棚瀬さん。お久しぶりです❗」

「今から、ライブ会場に行きますんで、安全運転で参ります」

と発車した。

 私は

「静岡は日本平のオールナイトコンサート振りなんですよ。16の時、20歳だと嘘をついて観に行きました」

「そうだったのですね⁉️」

と、会場に着き、楽屋へと入った。

 バックステージパスを棚瀬から渡され、それを掛ける。

 サングラスを外した桜井に会うと

「ノンちゃん、疲れただろう❓座って、休んで」

と、細かい優しさがある、見掛けの威圧感があるのとは違って桜井もイイ人だった。

 「皆さんに稲庭うどんを買って来たの❗」

に桜井は

「旨いもんな❗高見沢が一番喜ぶけどな」

に、坂崎が入って来た。

「ノンちゃん、久しぶり~❗麗しの高見沢はまだ、準備中だよ~ん」

と言って笑わせた。

 皆、緊張はしていないどころか、ライブを演れるのを心待ちにしていた。

「幸ちゃん。ミカエルの剣持って来た」

と、ブルーに光るアルフィーのライブの恒例となっている、ライトを見せた。

「おう❗やる気満々だね」

俊彦が入って来て

「ノンちゃん、お疲れ様❗体調は❓」

「絶好調です❗」

と言って棚瀬に案内されて、客席に座った。PAの側の席だった。

 SEが荘厳に流れている。

アナウンスが入り皆立ち上がった。さぁ、出番だ。

「楽しんで❗俊彦」

と、私は呟いた。

      ・・・・・・続く

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