妄想フィアンセ Vol.34

2023.4.16

 次の朝、新幹線で東京へと向かった。

そのまま、私はこまちに乗って帰った。

 俊彦は

「また、連絡するから。なんかあったら、電話して」

と言った。

 私は俊彦に手紙を書いていた。私が帰ったら読んでと。

「前略、私は俊彦と逢えて、今、最高に嬉しいです。しかし、私と付き合う事で俊彦に負担を掛けていないか、心配です。アルフィー、結成50周年、来年にはデビュー50周年ですね。私が重荷ならばそう伝えて下さい。私は杖を付いているし、精神も患っております。お金も余り持っておりません。

いつも、優しくしてくれてありがとう。いつでも、身を引きます。嫌になったら、離れて下さい。

高見澤 俊彦 様

      中田 のぞ美 拝

 俊彦は

「分かってねぇーな」

と呟いた。

      ・・・・・・続く

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