妄想フィアンセ Vol.35

2023.4.16

 俊彦は夕方に私に電話をした。

「何だよ。この手紙。まだ、俺の事分かっていないんだな。真剣に付き合ってるんだよ、俺は❗」

軽くしかし、苛立ちが感じられた。私は

「ごめんなさい。私は不安なの」

「だから、一緒に暮らそうって言ってるのに。秋田じゃなきゃ駄目な理由は❓J先生か❓お母さんのお墓か❓」

「違う。結婚はしたくないの。俊彦も今更でしょう❓」

「今更も何も。ノンちゃんが遠距離でいいって言うなら、俺はOKだけど」

「そうだ。今度曲創って❗」

と、私は思い付いた。

「次のアルバムに入れるよ」

「じゃなくて私が歌うの」

俊彦は驚いて

「ノンちゃんが⁉️」

に、私は低い声で

「売れさせてみせるから」

に、俊彦は

「へぇー⁉️」

と、叫んだ。

      ・・・・・・続く

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