本を読まない小説家の妻

2023.5.8

 私の高校の元同級生は東京で看護師をしていた。

私は秋田で文通が始まった。

彼女は結婚していたので

「旦那さんとの写真を送って欲しい」

と、私は頼んだが一向に送って来ない。

 ある時、

「こんな事やってます」

と、ある芥川賞をとった作家の本が送られて来た。

そして、相談があるんだけど・・・・・・と彼女からの手紙で、どうやら旦那さんの仲間の文豪達が集まっていつも家で宴会を開くのだが、彼女は本を読まないし、仲間に入って行けずに独り部屋に居るとの事。

私は旦那さん、家事、洗濯とかやってくれてるの❓の問いにそれはやってくれてるけれど、ある女性小説家と仲が良いらしいと書いて来た。

 暫く、返事が無くて、旧姓の手紙が届いたので中を開けると、別れたとの事。そして、函館で看護師をしているが、虐められて苦しいと。

 私は何とか励ました。そして、彼女はまた、東京の元居た病院に戻り、飲み会で知りあったサラリーマンと再婚した。子供が出来て、私との文通は疎遠になった。

 女友達とは苦しい時だけだなと思ったが彼女が新しい人生、幸せで良かったと感じた。

 本を読まない小説家の妻は矢張、無理だったのだろうか❓

そんな事は無い。楽器を弾かないミュージシャンの妻は沢山居る。

 過去は過去。前を向いて生きよう。おめでとう❗

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