妄想フィアンセ Vol.51

2023.5.29

 私はメビウスのオリジナルロングに火を付けた。

ゆる~く、窓に吐き出した。

 俊彦はおにぎりを握っている。おにぎりだけは俊彦の得意とするところだった。

「具材ないから、塩むすびな❗」

「いいよ~❗俊彦が握ったのなら何でも」

 今日は公園デートだ。

お弁当箱におにぎりを入れて、日傘を差して近所の公園へ行く。

 俊彦の提案だった。

精神病の私は日光に当たった方が良いということで10分位歩いた所にある公園のベンチに座っておにぎりを食べた。

 風は秋色だった。

「俺、この季節が一番好きなんだ・・・・・・」

「知ってる❗前にラジオで言ってたもん」

「本当は太陽が苦手だから、夏は嫌なんだ」

「溶けちゃうんでしょ⁉️」

「まさか~‼️」

と、子供たちを見ながら二人笑った。

 俊彦はスケッチブックに似顔絵を描いた。

俊彦はたらこ唇で、私はデコに描いた。

「似てる~❗」

 俊彦は一度、本気で漫画家を目指した位イラストが得意だった。ペンも漫画家さんが使うのを揃えた位だ。

 何気ないこんな日が本当に幸せだと、二人で思った。

明日には俊彦は東京へ帰る。

そして、私はまた、普通に生きる。

お互いの生活を過ごしながら、逢える時に逢う。

こういう関係もあって良いと感じる。

      ・・・・・・続く

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