怖かったピアノの先生

2023.6.28

 私は4歳からピアノを習わされた。

両親がピアノかバイオリンを習わせたかったらしく、バイオリンなら弦が切れて目に入ったら困るとまで考えピアノにした。

 当の私はピアノを習いたくはなかったが言われるがままピアノ教室へ行った。

 母が連れて来て、練習中に買い物へ行く。

 その間、先生は一生懸命な上

「のぞ美ちゃん❗そうじゃないでしょ⁉️」

と、手を叩かれた。

 今の先生はそんな風には教えないだろうが、私の幼少期はスパルタが当たり前だった。

 自分が弾けない悔しさと先生の怒鳴り声と手は叩かれるは、母が戻って来た時に走って母に泣きついた。

 先生は困った顔をして、母も同じだったがピアノは辞めさせられなかった。

 その先生がピアノの先生を辞めて、今度は音大卒業したばかりの若い女性の先生に付いた。

 その先生は穏やかだったが曲を譜面通り弾けたらOKで、肝心の感情の入れ方などはタッチしなかった。その内、私のピアノの弾き方が固くなってしまった。

 ある日、父が函館で一番上手い先生と知り合いになったからと、その先生に付いて習った。

 まず、私の固いピアノの弾き方を直された。

 手首を捕まれグルグルとピアノが弾けない位に回された。

そして私に

「発表会で100%出すには120%練習しないと駄目なの❗」

と、当時のピアノに興味が無かった私にはその意味が分からなかった。

 ピアノ教室では下手だと感じていたし、他にも上手い子がいるのに、何故か学校の合唱コンクールではピアノ伴奏になった。

 本当は指揮者か歌いたかったが、好きではないピアノ伴奏。

 音楽の先生の家で、レッスンした時

「ウチの息子、CDかけてるの❓と聞いて来た位、中田さんのピアノ、上手なのよ~」

と、言われたが、元来、ピアノコンプレックスだったので、その言葉が信じられなかった。

 合唱コンクールの時は死ぬ程練習した。

自分の発表会とは違って、ピアノが下手だったら、点数にひびくと聞き、皆に迷惑掛けられないので、あれだけ練習した事は無かった。

 合唱のピアノはクラシックより、現代音楽的でいきなり、ここにこの音がくるのか❓という破天荒な曲が多かった。

 弾けない人は私のピアノを上手いと言って下さるが未だにピアノコンプレックスから抜け出せない。

 未だにピアノを弾くといつ叩かれるかと、ビクビクする。

 基本を叩き込まれたのは感謝だが、もう少し楽しんで習っていたら、もっと上手になっていただろう。

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