2023.7.7
「汚れ切ったら、自分の身の皮をナイフで削り落とす覚悟が無いと駄目なのよ❗」
俊彦は下を向いた。
「痛いだろいな」
「身体よりも、心の方がね」
と私は呟いた。
「相手を傷付けたら、その何倍も自分に痛みが返ってくるものよ・・・・・・。俊彦は優しいから分かるでしょ⁉️」
歳を重ねると、必ず誰かを傷付け、誰かに傷付けられる。
私達はその事を痛い程、理解していた。
「一度切りの人生だから、必死に生きていかないと」
「ノンちゃんは刹那的だな。少し危うい気がするよ。そこがほっとけないところでもあるけれどな」
時計は午後1時をさしていた。
「戻らないと。明日、ライヴでしょ⁉️」
「うん。もう少し一緒に居たい」
「駄目だよ。若い頃みたいに無理はきかない身体なんだから、帰ってゆっくり休んで」
俊彦は残ったコーヒーを飲み干して、後ろ髪を引かれる思いで私のアパートを出た。
・・・・・・続く
コメントを残す