一人娘はわがままだ

2023.7.29

 私は 中学の3年間 バスケットボールをやっていた

 誰よりも 足が速かったし シュートも決めれたし ディフェンスも がっちりついて 誰よりも練習した と自負している

 それなのに レギュラーになれなかった

 社会人になって気づいたのだ 下手くそなのにレギュラーになってる人たちを見ると 親が学校の先生だったり 誰それさんの妹さん 町内会長の娘さん ばかりがレギュラーだった

 私の他に なぜ この人がレギュラーにならないんだろうと 思っていた子が 2人いた

 練習はとてもきつかった

炎天下の夏 グランドの 草が生えている 外回りを 女子 25周 男子 50周 水を一滴も飲まず 走らされた

 辞めていく人が ほとんどだった

 しかし 私は 最後まで食らいついた

 そして 夜8時過ぎまで 練習をし 家に帰ってからも 腹筋 背筋 腕立て 指立て 親指 小指 人差し指 中指 薬指 たった1本で 全て100回やり ボールを使って 外でドリブルの練習 シュートの練習 をし続けた

 多分 そこまで練習した人は 私の他にないと思っている

 どうしても レギュラーになり 試合に出たかったから 練習するしかないと思っていた

 しかし お兄さんや お姉さんが 有名な 娘さんに かなうわけがない まず 名前と顔を覚えてもらえない

 だから 自己主張するしかないのだ 一人娘に生まれた私は

 一人娘にはコネがない 親が教師でもなければ お偉いさんの娘でもない そんな私が レギュラーになるには 自分を表現するしかなかったのだ だから自ずと わがままに見える

 しかし レギュラーに なれなかったとはいえ バスケットボールをやっていない 生徒たちや 先生たちは なぜか私を応援してくれた

 レギュラーでもない私が 試合に出ると レギュラー以上に 声援を送ってくれたのだ

 だから 人気だけはあった 見ていてくれる人は見ていてくれたのだ

 私が 誰よりも練習していることを そして誰よりも プレイが上手いことを バスケットボールをやっていない人が 一番 認めてくれていた

 私のバスケットボールの部活の顧問は バレー部 出身で なぜか バレーボールの顧問の先生は バスケットボール出身だった 私の中学は バレーと 吹奏楽は 北海道 1だった

 私が シュート練習をしていた時 バレーの顧問の先生が

「 中田 今のシュート良かったぞ その感覚を覚えとけ」

と なぜか 私の名前を知っていた

 遅刻して正座させられていた時も 校長先生が

「 中田は中体連の練習で疲れて寝坊したか 足が痛いだろ 早く教室に戻りなさい」

と 1生徒の私の名前を 覚えてくれていた それが不思議だった

 違うクラスの子から 友達になりたいと 手紙をもらったり 先輩や 後輩たちから たくさん プレゼントをもらった

 レギュラーになった女の子たちに

「 なんでトラ(私のアダ名)ばっかり❗ ずるいの~」

と言われたが お兄さんや お姉さんが有名で レギュラーになれた あなたたちの方が私に言わせれば ずるいと思った

 一人っ子や一人娘、 親が 教師や 有名な お偉いさんじゃない限り コネがまるっきりない

 だから 生きてくために 自己主張しないと やっていけないのである

 そういう理由で 一人娘は わがままなのだろう

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