高見澤俊彦以上に男らしい人に未だ逢った事が無い

2023.10.17

 アルフィーの高見沢俊彦さんを知らない方は彼が髪が長くて中性的で、一見、弱々しいと思っているでしょう。

 口の悪い方なら

「オカマ野郎」

と仰るが、私の知る限り、俊彦以上に男らしい人に未だに逢った事が無いのが事実である。

 昔、アルフィー3人で居酒屋で呑んでいた時、ヤクザが

「お兄さん達、席譲って❗」

と言われて、ヤクザだと分かった桜井と幸ちゃんは席を立ったが、俊彦だけ座ったまま

「向こうに空いてる席があるだろ⁉️俺達が先に此処に座っていたんだ。お前らが向こうに座りなよ」

と言って、頑として席を立たなかったらしい。

 相手がヤクザでも、道理の通らない事には屈しない男である。

 そして、音楽に対しては真剣そのものである。

 私は今の売れているミュージシャンで、お金だけの為ではなく、魂を掛けて曲を創っている人は俊彦か浜田省吾さん、小田和正さん、財津和夫さん位しか思い浮かばない。

 古舘伊知郎さんと

「いっちゃん」

「高見沢」

と呼び合う程の仲が良くて、古舘伊知郎さんのトーキングブルースのテーマ曲を担当していた。

 ある時、古舘伊知郎さんが中南米の曲が気に入ってしまい、俊彦に伝えたところ、俊彦は

「僕はいっちゃんのトーキングブルースの曲創りを真剣にやっているんだ❗前日でも、当日でも、こんな曲が欲しいと言われたら、スタジオに籠って寝ないでも仕上げてみせるよ❗」

に古舘伊知郎さんが

「俺、その曲気に入っちゃって」

に俊彦は怒り、流石に古舘伊知郎さんも済まないと思い、マネージャーと俊彦の事務所に謝りに行ったそうだ。俊彦は

「正直に話してくれてありがとう。でも、寂しかった」

という事があり、古舘伊知郎さんは

「僕は高見沢に借りが一つあるんです。僕も高見沢の赤の長い髪に勘違いして甘えていたから。しかし、あの時の高見沢はプライドを持って曲を創っていて、一歩も引かないところは男らしかったです。僕は生きている間にいつか高見沢に借りを返さないといけません。あれだけ、男らしい人はいませんし、真剣に音楽を創っている」

と、インタビューで裏話を語っていた。

 そして

「高見沢みたいに男らしい人は髪を伸ばしても気にしないが、肝っ玉の小さいヤツに限ってオラオラ系を振りかざすのでしょうね」

に私も全く同感である。

 俊彦は

「若い頃に色んな音楽を先取りしていたのは女性の方だったから、女性から学ぶべきところは沢山あった」

と素直に女性の方が優れている事を認める男である。

 逆に軟弱な男に限って

「男の方が優れているよ❗」

と、躍起になるか

「人それぞれじゃん」

で済ませようとするが、俊彦は女性の方が文学も音楽も進んでいたし、現実的だからしっかりしていると認めている。

 私はこの様な男が真に男らしいと感じるのだが。

 残念ながら、私は俊彦を越える男らしい人に未だに出逢えずにいる。

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