バンドの歴史

2023.10.22

 私は中1の時にエレキギターを買った。

 家に帰って来なかった父に会社へ行き

「ギターが買いたいのだけど」

「家にアコギがあるだろう❓」

「エレキギターが買いたいの。高見沢さんみたいな」

と、ギターに詳しかった父は

「エレキならアンプも必要になるよな。合わせて5万円以内なら、買っていいぞ」

と言われ、近くの楽器店へ向かった。

「初めてなのですが、エレキギターとアンプを5万円以内の予算で探しているのですが」

と、店長さんに伝えると

「女の子なら、ネックの細い、これなどどう❓」

と、普通のストラトキャスターを出され

「いや、フライングVが欲しいのですが」

に店長さんが驚いて

「何故⁉️」

「アルフィーの高見沢さんみたいなのを探しているのです」

に店長さんが

「高見沢さんモデルは当店にあるけれど、5万円ではちょっと・・・・・・」

と、私がテーブルに飾られていた、マイケルシェンカーの写真を見つけて

「こちらはお幾らですか❓」

「マイケルシェンカーモデルなら3万8千円でアンプも付けて5万円で買えますよ」

「なら、こちらを下さい」

と、店長さんに私は気に入られたらしく

「ストラップとシールドとピックとついでにマイケルシェンカーの写真もサービスするね❗」

と言われてギターとアンプを持って家に帰ろうと、バス停まで歩いていると、その楽器店のガラスの奥に高見沢カスタムという高見沢さんモデルのギターが飾られてあり、値段を見ると50万だった。

 私は一桁違う事に愕然とした。後で訊くと、高見沢カスタムを買う人は社会人のお金のある男性だけと知る。

 今でこそ、フライングVは当たり前になっているが、高校生の男の子でもなかなか手にしないのに中1の女の子の私がフライングVを持っていると必ず振り向かれた。

 私は手が小さくてコードが余り押さえられないので、ライトハンド奏法ばかり練習していたから、クラスの男の子に

「中田、お前、ギター上手いんだって⁉️この前、練習見た子に聞いたんだけどさぁ」

ライトハンド奏法が出来る男の子は当時余りいなかったから、上手く見えただけである。

 私達の世代より、5歳くらい年上まで、洋楽に影響を受けていたが、私達の世代で、邦楽バンドへと変わって行った。

 男の子ならX(-JAPAN)かBOOWY、女性なら、プリンセス プリンセスか裏声の浜田麻里。

 バンド同士で貶す時

「アイツらBUCK-TICKより、脳ねぇ~な❗」

が、下手くそと貶す用語だった。

 デビュー当時のBUCK-TICKは櫻井敦司がCMで

「超絶美形」

と、出ていたので、男性の方が嫉妬深く、美形には厳しいから、顔だけバンドと言っていたし、YOSHIKIにはなれても、櫻井敦司の顔には誰もなれないからである。

 アルフィーはクラスの男の子が私にだけこっそり

「俺、エレキギターはダメだと言われたから、実はアルフィーのLPは買ってもらえたんだ」

とか

「アルフィーは苦手だけど高見沢さんは好きだ」

と、隠れファンが多かった。

 アルフィーは大人の女性が聴くものという風潮が強くて、男子は表立って好きとは言えなかった。

 だから、私は女子よりも男子との会話が弾んだ。

表では言えない事を男子が私に相談してくるし、ストーンズやツェッペリンを聴いているのは男子だけだったからである。

 昔から、人には言えない事を相談されやすいタイプで、先生からも相談されていた。

 今はブルーの普通のギターしかないし、ライトハンド奏法も出来なくなったが、ご飯が食べられるようになり、やる気が出たら、また、ギターも身体が曲がらない様になったら、ピアノもやろうと思っている。

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