捨てる医者ありゃ拾う医者あり

2023.12.11

 私はある医者に可愛さ余って憎さ百倍で、強制退院させられた。

 奥様がフランス人と分かっていたので、私はてっきり日本の女性には全く興味が無いのだと思い込んで、ずっと2,3時間、診察中に全く興味の無い話しばかりをしていた。

 他の患者さんはせいぜい5分程度なのに。

 自分の鈍感さに改めて悔いた。

 私がキレて

「こんな病院出て行ってやる❗」

と、言うと、いつまで経っても、愛人にならない私にDrは

「出て行きなさい❗」

と、強制退院させられた。

 女性看護師さん達は私がようやく出て行ってくれると、ルンルンしながら、私の荷物をドンドン段ボールに詰めていたが、男性看護師さんは悲しそうな顔をして、何もしなかった。

 そして、家にタクシーで着いたが、どうしても、家には居られ無いので、知り合いになった年下の男の子の家に一晩泊めてもらう事になった。

 その男の子が一人暮らしで、アパートやマンションに住んでいたのなら

「お邪魔致します❗」

で、済んだだろうが、ある事情で、お父様はお亡くなりになったが、お母様とお祖父様とお婆様がいらしたので、私は

「お初にお目に掛かります❗中田のぞ美と申します。皆様にご迷惑をおかけしますが、一晩、〇〇さんのお部屋に泊めさせていただきます❗」

と、ご挨拶して、その男の子の部屋に入ると

「のぞ美さんが初めてだ❗俺の友達とか、前の彼女とかはウチの家族に挨拶せずに黙って俺の部屋に入るもん」

と、言われて私は逆に驚いた❗

 次の朝、お婆様に気に入られたようで、兎に角、大量のご飯が並べられた。

 正直、普通の私ならば美味しそうに食べただろうが、一口、二口で、ギブアップだったが、一生懸命、作って下さったお婆様に感謝しながら、何とか全部平らげた。

 そして、その男の子に

「ゲームセンターに行こう❗」

とか、秋田市を全部見渡せる

「タワーに行こう❗」

と、言われてようやく付いて行った。

 そして、お昼になって

「喫茶店に行こう❗あそこはご飯も出してくれるから」

と、言われたが、どうしても、調子が悪く、その男の子に10円玉を20枚もらって、J先生に電話を掛けたが

「ウチでは診れないから、近所の病院へ行って下さい」

と、言われて夜に母がパートで勤めていた、ラーメン店に入った。

 社長とその息子さんと母だけだったが、その息子さんが私が男の子を連れて来た事に明らかに不機嫌そうに対応した。

 私はチャーハンとラーメンを注文したが、二口食べて、倒れそうになった。

 その私の状態を見て、社長が救急車を呼んで下さった。

 そして、病院へ運ばれたら、偶々、私を知っていた、ワイルダーだった。

 私の薬をパッと見て

「のぞ美さん❗これ、全部胃腸薬だぞ❗」

と、言われて私はパニックになり、全然気付かなかったが、私に取って、大切なレキソタンを抜かされていたのが分かり、私はどうして良いやら分からなくなり、その処置室から、走って出て行こうとしたら、ワイルダーが、私の肩を掴まえて

「今日はとにかく、家に帰って眠りなさい❗明日も眠りなさい❗明後日、J先生が当直だから、救急車で来なさい❗」

と、本当は教えてはいけない事を私に伝えてくれた。

 何とか2日間、頑張ったが、とうとう限界で、救急車を呼んで、J先生が処置して下さり、1日だけ、入院させてもらった。

 そして、J先生に

「内科を受診しなさい」

と、言われたが、夜になり、私は母に

「とてもじゃないけど、耐えられない❗」

と、伝えて夜間の近くの総合病院に連れて行ってもらった。

 偶々、大学病院から、アルバイトに来た医者で、レントゲンを撮り

「なんで、こんなに酷くなる前に病院へ来なかったのですか⁉️緊急入院していただきます❗」

と、言われて入院した。

 私の母が事の顛末を話したら

「娘さんの命は病院では保証致しませんが入院させます❗」

 その意味は精神病院に入院したら、自殺防止の対処が出来ますが、普通の病院なので、娘さんが自ら命を経たれるのは責任が取れ無いのを承諾して下さいという意味である。

 ず~っと、点滴を打ちながら、母が私を強制退院させた医者に紹介状を書いてもらって、少し元気になったら、精神科に当たったが、何処の病院も

「入院は必要だと思われますが、ウチではお受け出来ません」

と、ことごとく、7病院に拒否させた。

 もうダメだと思った私が一階の内科とか、外科とか書かれてある看板を見ると、隔週で精神科が書いてあるのに気付いた。

 そこで、母が私の主治医に話したら、始めのうちはダメです❗と、言っていたが、何処を当たっても、拒否され続ける私を可哀想だなと、思ったらしく、その精神科医を紹介して下さり、ようやく安定剤を出していただき、紹介状を書いて下さり、新しい病院へ入院出来ました。

 まさに捨てる医者ありゃ拾う医者ありで、何とか助かりましたから、今も私は生きておられるのです❗

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