2024.1.10
私は幼い頃、父に
「のぞ美。おまえ、絶対悪い事をするなよ。悪い事をしたら、お父さん、恥ずかしくって函館に居られなくなるからな❗」
と、言われました。
私は別に悪い事をしようと、思っていないし、どうして父が函館に居られなくなるのだろう❓
小学生の時、それが分かりました。
父の友達の刑事部長のお家にお邪魔したのです。
そして、分かりました。
当時、父はもうございませんがホテル第一オーシャンの初代総支配人を致しておりました。
殆どの人は学生時代の友人以外、同じ職業また、同じ会社内にしか友達はおりません。
ですから、仕事が出来無いのです。
社会人になってから、違う業種や全く離れた会社にたくさん友達がいる人は確実に仕事が出来るのです。
パッと見た瞬間、お互いに
「この人何か持っている❗この人はデパートの社長だな」
相手も
「この人はあの繁栄しているホテルの社長だな」
と、相手の顔を見ただけで、何か持っている❗職業が解る❗というから、仕事が出来るのです。
函館にしか無いコンビニエンスストアーハセガワストアーがございます。
そこの社長は自分で函館にしか無いコンビニエンスストアーを造ろうと自力で頑張りました。
次々に脱サラして、その社長の元へやって来て
「店長にさせて下さい❗」
と、言われて全ての仕事をやらせます。
ある時はレジ、それが出来たら、裏でお弁当を作らせ、それが出来たら、焼き鳥弁当(これは函館にしかございません)の焼き鳥を焼かせて、それが出来たら、おにぎりを作らせ、全ての仕事が出来たと、社長が分かったら
「〇〇町にハセガワストアーを建てて、その裏にあなた方ご家族が住める家を建てますから、そこに住んでそこの店長をお任せ致します❗」
と、初めは一つしか無かったのに、どんどん増えて行くのです。
そこのアルバイトの焼き鳥弁当の面接に行きました。
たまたま、社長が面接して下さり、パッと見た瞬間、私は
「実力で社長になったのだ❗」
と、分かりました。私は
「お初にお目にかかります。中田のぞ美と申します」
と、言った瞬間
「もしかして、中田支配人の娘さんかい❓」
と、一発で父の事が分かったのです。
「矢張、父の事をご存知なのですね❓」
「貴女のお父様には大変お世話になっております❗急で申し訳ないのですが、明日から、働けますか❓」
「私で宜しければ、精一杯お仕事させていただきます❗父がいつも大変お世話になっております❗では、家に帰って焼き鳥の焼き方を早速、勉強する為、お先に失礼致します❗」
と、一礼して、早く家に帰って焼き鳥の焼き方の本を読みました。
あるデパートのアクセサリーショップで働いて、急に辞めて、次は何処で働こう❓
と、街を歩いていると知りあいのレストランの店長さんに
「のぞ美さん。どうしたの❓」
と、言われたので
「あそこのアクセサリーショップを急に辞めて、今、何処で働こうか❓と、悩んでいたんです」
と、話すと
「函館山ロープウェイの料飲部の部長さんと、僕知り合いだから、あそこでウェイトレスをやると、函館で一番時給が高いから、部長に僕が連絡しておくから、のぞ美さん、早速、履歴書書いて明日にでも面接に行きなよ」
と、言われたので、お礼を伝えて、次の日、面接へ行きました。
当時の料飲部の課長が直接面接なさって下さいました。
パッと見た瞬間、頑張って課長になったのだ❗と分かりました。
「中田君。急で悪いのですが、明日から、働けますか❓」
「はい❗実は私、ウェイトレスを初めてやりますから、周りの社員にご迷惑をお掛けしないよう、函館山に来て下さるお客様に、また、ここに来たい❗と思ってもらえるよう、真心込めて対応致します。どうぞ、宜しくお願い致します❗」
と、一礼して家に戻りました。
実は私の住んでいる自宅から、函館山まで、かなりの距離がございます。
行く前は母が犬のトシを散歩がてら、私を乗せて会社へ車で連れて行ってくれるのですが、私の仕事は夜10時に終わります。夏の繁忙期には下手すると真夜中の0時過ぎになります。
東京とかの都会ではまだ、電車が走っているのでしょうが、函館はバスも路線電車も早くて夜8時、遅くても夜9時には一切、止まってしまいます。
母は夕方から真夜中まで、パン工場で働いているので、帰りの事を課長に話すと、その為に車が無い人達を部署が違っても、同じ方向の方々を乗せて、送っております。タクシー代は会社が支払いますのでご安心下さいと聞いたので、安心致しました。
正直、料飲部の部長を見た瞬間、何だか分からないけど、部長になっちゃったんだと分かりました。
私が自己紹介すると
「宜しくね❗」
だけでした。
正直、課長を見た瞬間、父の事を知っているのに何故、知らない振りをするのかが分かりませんでした。
次の日、出社すると本当は若輩者の単なるパートの私の方から挨拶しなくてはいけなかったのに、ウェイトレスの仕事が初めてだったので、課長と話していると、背の高い男性が歩いて来て、私はパッと見た瞬間、仕事が出来るし、誠実な男性だと分かりました。
「中田支配人の娘さんですね。お父様には大変お世話になっております。私、索道部の部長の〇〇と、申します❗
中田支配人の娘さんなら、仕事が出来ますね❗頑張って下さい❗応援致しております❗私も貴女以上に頑張ります❗」
いくら私の父を知っているからといって違う部署の若輩者のそれもパートの私にわざわざご挨拶なさって下さいました。
こういう人こそ人の上に立って良いのです。
正直、料飲部の部長は主婦で夕方5~10時まで、頑張って働いている女性達の名前も知りません。
部長だったら、同じ部署で働いているパートでも一生懸命顔と名前を履歴書を見て、働いて来る前に頭に叩き込んで置かなくてはいけない事くらい、学生時代に私ですら分かっているのに4年生大学を出て調理師免許も取って私より30歳以上年上の大人がそんな事すら分からないの❓
だから、ロープウェイはどんどんお客様が乗るけれど、函館山のレストランはご飯が不味いと言われてしまうんだよ❗私の耳にも入って来るのに、部長は全く気付いておりません。
私はそうした人には
「お早うございます」
「お疲れ様です」
仕事の用がない限り、一切話し掛けません。
そんなバカと話している暇があったらとにかく仕事がしたいのです。
私は実は普通の人が10回で出来る事が1000回以上やってようやく人並みになれる程、不器用なのです。ですから、人を越えるには1万回、それでもダメなら、10万回、それでもダメなら、1千万回以上やるつもりで毎日、働いております。
家に帰っても、どうしてあそこが失敗したのだろう❓どうすれば人々が喜んで下さるのだろう❓と、家に帰っても、仕事の事を考えながら、真夜中ですから、ヘッドフォンで色々な音楽を聴きながら、様々な本を朝の6時まで読みます。実は夜、眠れ無いのです。函館は冬になるとようやく朝の6時頃、太陽が出て来ます。そうして、安心して眠れます。朝の6時~9時まで寝て、朝のシャワーを浴びて髪を洗い、身体を洗って、顔を洗います。本当は夜の眠る前の2,3時間前にお風呂に入った方が身体に良い事は分かっているのですが、私はウェイトレスをやっているので、自分の身体より、お客様に不快感を与え無いよう出社する前、朝シャワーでとにかく、清潔にして、髪を乾かしながら、新聞を読み、特に函館のニュース記事を読みます。そして、自分なりにどうすれば誰が見ても素敵な人と思われるのかメイクの方法を考えながら、ファンデーションの2種類使います。それは何故かというと、スッピンになるととにかく、白いのです。どこのファンデーションでも、一番白いファンデーションを勧められるのです。そのようなファンデーションを1色だけ、塗ってしまうと舞妓さんになってしまいます。
ある化粧品の売り場の女性店員さんにその事を説明するともうワンランク暗い色を顔の端だけ塗って見て下さい。そうしたら、普通の女性の様に見られます。と、アドバイスさせて、そこで2色のファンデーションを買いました。
単なる、厨房で作っている調理師さんはそんな事はしなくて良いのです。そんな事をしている暇があったら、家でももっと美味しい料理が出来ないか❓と、キッチンに立って、色々な味の研究をなさって下さい。
パッと見て、ロープウェイの全調理師さんは家に帰っても、仕事の事を考えたり、練習していないと、分かりました。
ですから、仕事が出来無いのです。
唯一、同じロープウェイ会社の下にあるレストランの調理師さん、お一人だけ、この男性は家でも、仕事の事を考えたり、練習しているな❗と分かりました。部長の部下ですが、確実にこの男性の作った料理の方が美味しい❗と一発で見抜きました。
ただ、会社だけで仕事をしている人はいつまでたっても仕事が出来無いのです。
野球選手だってそうでしょう❓試合だけで野球してたら、あんなに上手くなれません。
試合前に必死に練習するから、ようやく試合が出来るのです。
元々、人より野球の才能を持って産まれても、人以上に練習するから、ようやくプロになれるのです。
王貞治さんが巨人軍にいた頃、ある旅館に全部の選手が泊まりました。
全部の選手が疲れたから、お風呂に入ったり、テレビを見たり、お酒を呑んだり、眠っていたりしました。王貞治さんの泊まった部屋の畳が擦りきれたのです。たった1日で畳が擦りきれる程、バッドを振り続けたからなのです。
本当の一流になるには誰も見ていないからサボったり、お金にならないから、家では仕事の事を考え無い、練習しないではダメなのです。
誰も見ていないところで、必死に練習するからようやく一流になれるのです。そういう人ほど
「とにかく、僕、私、野球が好きなんです❗」
と言ってしまうのです。
「僕、私、野球が上手いんです❗」
とは決して言いません。何故なら周りの人々が言ってくれるからです。
今は亡きアイルトンセナが
「僕、車の運転が上手いのです」
と、何方か聞いた事がございますか❓周りの人々が言うのです。
バカな人ほど
「俺、仕事が出来る❗」
と、言ってしまいます。私は父が一度も
「俺、仕事が出来る❗」
と、聞いた事がございません。
それは周りの人々が言って下さるのです。
函館に住んでいて私の父を知らない人はいつまでたっても仕事が出来ません。
東京の一流大学を卒業して函館に戻って来て働いても、私の父を知らない人はせいぜい頑張っても部長にしかなれません。絶対に社長にはなれません。誰もあのひと仕事が出来るとは呼ばれません❗
皆さん、警察とヤクザは全く真逆だと思うでしょう❓
実は警察のトップとヤクザの組長はお互いに友達なのです。
警察のトップが組長に
「あの店はプロを使ってますと言っているが、素人の女性を使っているからあの店に入ると捕まるから止めとけ❗」
組長が警察のトップに
「あの店、確実に薬をやっているから、いきなり入ると逮捕出来ます❗」
情報交換しております。函館にヤクザの組がいくつあるかは分かりませんが全組長が父を知っております。多分、チンピラクラスにも
「中田支配人に会ったら、礼儀正しく接しろ❗」
と、命令しているはずです。
たまたま知らないチンピラクラスが
「おい❗おまえの名前なんて~んだよ❗」
と、父に言って来たら
「私、中田一美と申します。名前を見たら皆さん、女性と思われますが、私は男性です」
と、言った瞬間に
「もしかして中田支配人ですか❓」
と、ようやく気付いて
「私、こう見えても一応、支配人をさせてもらっております」
チンピラクラスが思わず、固まって
「知らないとは言え、大変失礼致しました。ウチのオヤジが大変お世話になっております❗」
「いいえ。こちらこそ❗〇〇さんに宜しくお伝え下さい」
父は一礼して、道を歩くと、向こうを歩いているソープランド嬢に
「あ~❗〇〇さん。中田です❗貴女の様な美人にあんなに優しくしてもらえて大変嬉しかったです❗また、あのお店に行ったら、〇〇さんをご指名致しますので、宜しくお願い致します❗」
多分、その女性が父につかつかとやって来て
「私、正直、中田さんが来てくれるととても安心するのです。全ての男性のお客様は私の嫌な事ばかり致します。ですがあなたは一般の男性です。あんな挨拶されたら私が風俗、ソープランド嬢だとバレてしまいます。私に気付いても無視なさって構いません」
「いや~、僕、〇〇さんがソープランド嬢だと誰にも言っておりません。実は幼い頃、知り合いに会ったらきちんと挨拶しなさい❗困っている人が居たら知らない人でも助けてあげなさい❗と、厳しく躾られましたから、ご挨拶しただけです」
その女性はその職業を一切隠して街を歩いているはずなのです。父が挨拶した途端に周りの人々があの人風俗❓ソープランド嬢だとバレてしまいます。
何だか分からないのですが、今は亡き大物俳優天地茂さんと友達なのです。
一度だけ、非情のライセンスに函館がロケ地になりました。
たまたま、父が道を歩いていると天地茂だ❗と気付いた瞬間
「天地さん❗お元気ですか❓中田です❗」
と、つかつかと寄って来て
「僕、中田一美と申します。ホテルの支配人をやっているのですが、カメラが趣味で今はカラー写真時代ですが、実は僕、モノクロが大好きで天地さんのこうやって芝生にへばりついて銃を構えた写真を撮って自分でモノクロに原像してパネルにして飾りたいので写真撮らせていただけませんか❓」
多分、天地茂さんにしてみたら父は単なる一般人です。
多分、全員が天地茂だと気付いたら
「天地茂さん❗僕(私)、大ファンなのです。握手して下さい」
と、言ったはずなのです。多分、父だけ後にも先にも
「天地さん❗お元気ですか❓中田です❗」
多分、父一人だけでしょう、笑。
天地茂さんも多分、相当、驚いたはずです。
「そんなに僕の写真が撮りたいのなら、どうぞ。明日の〇〇町の公園で午後2時頃、本番があるので、カメラマンの様で写真を撮って下さい」
写真を撮って、一緒に出演された女優さんが本番を待っている間に二人でコーヒーを飲みながら一緒にお喋りをしてしまったり、どんなに大物社長でも
「〇〇社長❗お元気ですか❓中田です❗」
父はあの人、知っていると思った瞬間、向こうは全く知らない人でも
「〇〇さん❗お元気ですか❓中田です❗」
とにかく、誰でも友達になってしまうのです。
ですから、函館に住んでいて、父の事を知らない時点で仕事が出来る人はみんな、仕事が出来無い❗と言われたのです。
必ず社長はどの職業でも函館の全員が知っております。社長で父を知らないと言ったら2代目だ❗と全ての社長は分かります❗自力で会社を立ち上げた社長は全員知っております。2代目はお父さんが社長だったから、息子に社長を譲って、会長になった。だから、2代目社長は実力で社長になったのでは無いから、父の事を知らないのです。よくあるでしょう❓あれだけ栄ていた会社が2代目社長になった途端に潰れたと。
頭の悪い、仕事もしないし出来無い、苦労知らずのボンボン息子を社長にしてしまったから潰れるのです。
初代社長だけです。自力で社長になった人は。2代目以下は何の実力もございません❗
「私2代目社長です❗」
と言った瞬間に初代社長は全員、その会社と契約しなくなります。一発で見たら分かります。単なる苦労知らずのボンボン息子に社長を譲ったなと。
実力のある人は肩書きで人を判断致しません。
ようやく大学を出て入社して3カ月の平社員でも、目のある人はこいつは仕事が出来る❗と一発で見抜いて、スカウトします。
「僕、実は社長です❗」
と、言ったとしても、実力で社長になった人なら、一発で見抜きます。単なる苦労知らずのボンボン息子の2代目社長だと。
中卒であろうと、東京大学を出ようと、仕事が出来る人は一切、そのような肩書きは無視して一発で見抜きます❗
仕事が出来る人は社会人になって、全く違う業種の人々と友達が多いのです。お互い、知らない情報交換をし合うから、ある時、閃きどんどんどんどんと周りが繁栄して行くのです。
もし、あなたが音楽家だったら、音楽家同士でつるんでいないで、いきなり土木会社の社長に友達になって下さい❗と言ってお互い、知らない情報交換をし合うと、ある時、突然、閃いて誰が聴いても素晴らしい良い曲だ❗となるでしょう。また、土木会社の社長も、閃きどんどんどんどん良い会社になって行くはずです。
わざわざ、ボランティアや寄付なんて言葉を使わなくていいのです。隣の人が困っていたら、知らない人でも無償で助けるのが人間です❗私がお金があるから、困っているからこれを差し上げますから、好きに使って下さい、だけでいいのです。
最後に残るのは自分の足で歩き、困っている人を助け、自分がお金があるから、無い人に渡した心の美しい人だけが残るのです。
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