鈴木雅之さんは歌手になって良かったと思いました

2024.7.18

 函館山ロープウェイに勤めていた時、たくさんの有名人が来られました。

 しかし、全てのロープウェイの勤めている人は全く、何も言わないのです。

 裏では来ているよ❗と言う人もおりますが、有名人だろうと一般人だろうと、同じお客様ですから、態度を変えては失礼ですよね❓

 ロープウェイは全て夜の10時にしまうのですが、夏場の繁忙期にはお客様でたくさんになるので、函館山の道路は観光バスが数珠繋ぎですし、130人以上乗れるロープウェイを5分交代が2台でも、毎日、真夜中の12時過ぎになるのです。

 お客様が全員帰らないと従業員は全て帰れません。

 私はいつも、端にあるパックのカフェ・オレを買って、冬でも、10分位、夜景を眺めながら、策動部の男性が

「従業員の皆様、お乗り下さい❗」

と、言うと一斉に全従業員が一台のロープウェイに乗って、下まで降りるのです。

 そして、下の更衣室のゴミ箱に飲んだパックのカフェ・オレを捨てて、私服に着替えるのが、私のルーティーンでした。

 風速が強いと、安全の為、ロープウェイを止めたり、冬の余りに猛吹雪だと、11月から4月の半ばまで、函館山は門を閉めて車が入れ無いようにしているのですが、どうしてもロープウェイで降りられ無い時、函館市の許可を取っているので、スタッドレスタイヤの時代になってもスパイクタイヤにチェーンを付けたワゴン車で、みんなで降りるのです。

 函館はスタッドレスタイヤでは兎に角、滑るし、山ならば尚更ですから、多分、今でも、冬の仕方が無い時はスパイクタイヤにチェーンを二重にしてでは無いと全ての車が滑って死の危険があるからです。

 私が喫茶店のレジ締めを終えて、従業員のドアから出ると、鈴木雅之さんが、まさに

「俺は鈴木雅之です❗」

と、言わんがばかりにあのままで、奥様らしき女性と肩を組んで、ロープウェイを並んで待っておりました。

 私は男子高校生に

「私、鈴木雅之さんの前でランナウェイを歌ったら、喜んでもらったから、みんなもやって来なよ❗」

と、嘘を付いたのですが、誰一人も、恥ずかしがって行かなかったので、少し、悔しかったのですが、函館山ロープウェイも、閉店間際になると、蛍の光を流すのです。

 そしたら、鈴木雅之さんが、一緒にメロディーに合わせて、口笛を吹き出したのです。

 お隣の女性も、リズムを取って、お二人だけが、ノリノリでした。

 私はデパートでも、どこでも、誰も蛍の光に合わせて、一緒に歌ったり、口笛を吹いた人に会った事はございませんから

「よっぽど歌や音楽が好きだから、プロの歌手になって嬉しいのだろうな❓」

と、思いました。

 多分、全ての歌手やミュージシャンが蛍の光に合わせて歌ったり、口笛を吹いたり、エアギター等、誰もやっていないと思います。

 鈴木雅之さんは歌手になって良かったな~と思いました。

 あれだけ、歌が大好きなのですから。

コメントを残す