2024.7.27
私の母はよくたまに、変な事を言ったのです。
私が小学生の時
「のぞ美。パンタロンはいて行きなさい❗」
と、水色のそれも何かキラキラ光るパンタロンを出して来たのです。
私が小学生の頃は既に70年代後半です。
大学生や若い方々がロンドンブーツを履いて、パンタロンをはきながら、生きていた時は6~70年です。
殆どの男性が長髪です。ある時期を境に一斉に髪を切ってしまいましたよね。
就職面接を受けるからです。
しかし、日本は男性の長髪の歴史の方が長いのです。
明治になりようやく男性は短髪の文化が訪れましたから、短髪の歴史の方が浅いでしょう。
ですから、長髪やスカートやネイルをしたい男性は自由にさせたらよろしいですし、女性もパンツスタイルは私服で勤める所だけで、どのような職業の女性たちの制服は全てがスカートですよね。
工事勤務や宅配便の女性たち以外は。
ようやく、学生はブレザーになり、今頃、男性用女性用の男性もスカートを女性もパンツスタイルを自由に選べる学校が出来ました。
私は
(ロンドンブーツも買っていないし、小学生は誰一人もパンタロンをはいて歩いているのを見たことが無いし、もうその頃は大学生も誰一人として、はいて歩いていないのにな)
と、不思議に思ったのです。
母は小柄な女性でしたので、小学生の私のサイズには丁度良いのですが、私は
「ジャージがいい」
と言うと
「ジャージはカッコ悪いから、パンタロンはいて歩いて学校に行くと、街ゆく大人の人が振りかけえるし、学校で一番人気になれるし、担任の先生や校長先生がカッコいい❗と、言うから」
と、言われて
「ジャージがいい」
と、言うと
「パンタロンはいて行かないと学校に行かせ無い❗」
と、嫌々ながら、はいて歩いて学校に行きました。
40代のサラリーマンが歩いて来たら、隠れるように歩いて、どうやって学校まで、行ったのか、学校に着いて、どのような授業を受けたのか、どうやって学校から帰ったのか、全く覚えていない位に恥ずかしかったのです。
もし、サラリーマンに
「あの、ランドセル背負っている女性、小学生だろ❓俺たちの大学生時代を思い出すな❗ロンドンブーツにパンタロンだよ❗」
と、必ず言われる事が分かっているので、隠れながら街を歩いた事だけは覚えております。
母はロンドンブーツは履いた事はございませんが、よく厚底のヒールを履いて歩いていたけれど、大人の女性だからいいでしょうが、私はパンタロンを履いて歩いて行かないと学校に行かせない、と言ったお母様は誰一人暮らし知りません。
母はお洒落さんでした。
幼い頃に父と私はもう外に出ているのに、母は一生懸命、メイクをしているのです。
父は
「陽子❗もう、10分経ってるぞ❗早く行こうよ❗」
と、言うと
「もう少しだけ待って❗」
と、ずっとメイクを納得するまでし続けるのです。
とうとう幼い私は疲れてしまい
「今日はもう行かない❗」
と、言うと、父が
「ノンが疲れてる❗早く行こうよ❗」
と、言って、ようやく納得が行くメイクになったのが、30分後です。
家の中でも、布団を干す時でも、きちんとメイクしているのにです。
ある小学生のクラスメイトの女の子が
「中田さんのお母さん。いつも、メイクが濃いよね❓まるで、銀座のホステスみたい❗」
と、言われたので
「〇〇ちゃんのお母さん。いい大人の女性なのに、正直、美人じゃ無いのに、いつも、素っぴんなのはどうして❓いい大人のマナーがなっていないんじゃない❓」
と、後になって、人のお母様をまるでブス呼ばわりした事に気付いて、心の中で申し訳無いと思いましたが、いい大人になっても素っぴんで平気な顔をして外を歩く女性は未だに私は信じられません。
しかし、日本の女性だけなのです。
化粧をしている全女性はファンデーションを塗っているし、化粧をしない全女性はファンデーションを塗らないといけないと思っているのは。
今頃は時短メイクで、化粧下地だけの女性も増えておりますが、殆どの外国の女性たちは日焼け止めクリームにポイントメイクだけです。
それを知らない日本の女性が、ある女性に
「どちらの化粧品のファンデーションを使っているのですか❓」
と、60代の女性に訊くと
「貴女、失礼ね❗私がファンデーションを塗らないといけない位に肌が汚いとでも言いたいの❗」
と、30代の日本女性が、叱られたのです。
母は自分が納得行くまで、メイクをしないと外に出られない女性でした。
殆どの女性は化粧をしているだけで
「この顔でいい❗」
と、思って歩いているし
「めんどくさいから、私は素っぴんなの~❗」
と、いい60代の女性が、20代の女性にアピールするのは必ずその20代の女性は
「私よりも、お綺麗ですね❗」
と、言うと
「こう見えても孫がいるのよ~❗」
と、必ず仰います。
私はそのような女性たちの会話をする人たちから離れてしまいます。
だって、目くそが鼻くそを褒め合っている会話を聞かされるのも、その会話に入って話す事の方が疲れるでしょう❓
殆ど、まともな女性たちの会話ではないですし、全男性たちの貴方の奥様なのですよ❓
ちゃんとした女性たちはそのような会話は致しませんし、ご結婚なさっていらっしゃる方々は全男性たちが素晴らしい人ですし、殆どが結婚していなくて、ご自分の力で生きていらっしゃる女性ですから、そのような会話には入る程、暇ではない位、皆さんもお分かりですよね❓
私の母も一時期、専業主婦でしたが、そのようなご近所の女性たちの会話の中に入った事が一度も無いのです。
ですから、そのような女性たちはパンタロンやロンドンブーツすら知らない筈です。
その時代に生きていたのにです。
ですから、私の母は何回か、驚く事を私に時々、言うのですが、そのような女性たちが私の母でなくて良かったと、今でも思っております。
若い女性は知らないのは仕方ないのですが、60年代を生きて来た女性たちが知らないのは何故なのか❓
71年産まれの私ですら知っているのに、日本のどこで住んでいたのか分かりません。
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