2025.5.20
私は小学6年の時、高見澤俊彦を好きになった。
今、考えると中学生も高校生も誰も男子児童が私に告白して来なかった理由が解る。
学校に行けば、私が口を開くと
「昨日、高見沢さんがね❗」
「昨日、アルフィーがね❗」
と、アルフィーか高見沢の話ししかしなかった学生だった。
私達の時代は今では考えられない程、児童の数が多かった。
私が通った亀田中学校は40何名、ギチギチに詰めて、13クラスあったから、生徒の数も多すぎるし、教師も大変だという理由で近所にもう一校、中学校を作って、2年次に漸く、12クラスに減らせたくらいだったから、同じクラスになった事が無い生徒はよほど目立つ生徒ではない限り名前が分からなかった。
私が中学1年の時、同い年の男の子と殆どが付き合っていたが、中には3年生の先輩と付き合っている女生徒もいた。
同い年の男の子と付き合っている女生徒よりも3年生の先輩と付き合っている女生徒の方が私は上よ❗という風潮があり、彼氏は一種のヒエラルキーと言ったところだったが、私は
「高見沢さん以外とは付き合わない❗」
と、公に言っている女生徒に誰も告白等しはしない事が解っていなかった。
ある情報で私の別名が
「高見沢キチガイ❗」
と、言われていた事を知った時は少しだけショックだったが、高見沢の事とアルフィーの事とエレキギターの事とバスケットボールにしか関心がなかったから、致し方無い。
生徒だけではなくて、先生まで注目された。
同い年で所謂、渋センの女生徒はいたが、その俳優が好きという女生徒よりも、30歳にもなって髪を伸ばして、化粧している、中年の男性が好きと恥ずかしげもなく、言ってしまう私に教師達は不思議がった。
バスケットボール部の先輩達はこんな私を可愛がって下さった。
校則違反と解っているのに
「トラちゃん❗高見沢さんカットにして来たんだね❗似合っているよ❗」
と、パーマを掛けているのに、誰も注意しなかった。
何故、私がトラちゃんと言われていたのかは、同い年の女性がタッチを描いたあだち充さんの前の漫画のみゆきに中田虎夫という教師が出て来るので
「中田さんは女性だから、虎夫じゃなくて、トラって呼ぶね❗」
と、名付けてくれたから、同年代の女性はトラだが、不思議と先輩達はトラちゃん❗とちゃんを付けてくれたし、その名付け親のお兄さんに家に帰る度に
「今日、トラがね」
と、話している間にお兄さんが
「トラちゃんが好きな高見沢が出てるぞ❗」
と、大人になって、同じ会社に入るまで、一度も会った事が無いのに、互いの情報を知っている人と初めて会った時、挨拶の仕方がお互いにぎこちなかった。
私が体育館に入ると、女子生徒の後輩だけ
「中田先輩、おはようございます❗」
と、挨拶してくれるのだが、男子生徒は全く声すら掛けてくれなかったから、私は存在感すら無いんだ❗と思っていた。
中学校の3年間、誰よりも練習して、誰よりもバスケットボールがウマイと思っていたのに、一度もレギュラーにしてもらえなかったので、高校のバスケットボール部のキャプテンから、自宅に電話が来たが、もうバスケットボールは辞めようと決めていた。
ある時、亀田中学校の後輩の男子キャプテンが私の高校の制服を着ている女生徒に
「中田先輩、バスケットボール部のキャプテンになっておりますよね❓」
と、訊いて来たそうで
「もう、バスケットは辞めたのよ」
と、伝えたら
「中田先輩、バスケットボールを辞めたんですか❓」
と、肩を落として帰ろうとした、後輩の男子に
「中ちゃんの事が好きなら、貴方、亀田中学校で一番人気なのだから、手紙書いたら、私が中ちゃんに渡してあげる❗」
と、言ったら
「そんな事したら、僕、バスケットボール部を退部させられます❗中田先輩がバスケットボール部だったら、ボイコットして、亀田中学校のみんなで応援に行こう❗という事になって、キャプテンの僕が訊いて来い❗と言われて、貴女にお訊きしました。それに中田先輩が好きなのはアルフィーの高見沢さんですから❗」
と、言って、去って行ったそうです。
私はレギュラーにはなれませんでしたが、何故か人気だけは学校一あったらしく、バスケットボール部の後輩以外にもたくさんの応援してくれる後輩がおりましたから、私が体育館に入っても男子児童の後輩が挨拶を全くしなかったのは後になって気付いた事ですが、誰も挨拶出来なかっただけなのです。
多分、3000人の後輩達や私と同い年の男子達は
「高見沢さんは結婚していないけど、隠して中田先輩を彼女にしている❗」
と、本気て信じている男性たちはかなり多いですが、まだ、みんなの期待に応えていないところが、心苦しいです❗
こめんよ~❗亀中のみんな❗
もう少し待っていてくれ❗
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