私の母は兎に角、天然な女性でした

2025.6.3

 母が私の買ったシビックを運転していた頃、助手席には愛犬トシが乗っていて、私はいつも後部座席でした。

 母が車を止めて

「ノン❗自動販売機で煙草を買ってちょうだい❗」

と、言われて、私が煙草を買っている間に何を考えたのか、そのまま車を発車しました。

 取り残された私は戻って来るのを待ちました。

 母が犬のトシに

「のぞ美はどこ❓」

と、訊いても、犬のトシにしたら

「お母さんがのぞ美ちゃんに、煙草を買ってと言ったのに、車を発車させたから❓」

と、犬のトシの方が正しい判断を下せたので、ずっと不思議な顔で母を見つめておりました。

 母が戻って来たら、私は

「どうして、車を発車させたの❓」

に、母は

「忘れてた~」

だけでした。

 こんな天然の母に産まれた私が普通に生きて行ける筈がありません。

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